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コペルニクス的宇宙の生成〈1〉 (叢書・ウニベルシタス)価格: 4,620円 レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 巨人ブルーメンベルクの主著の一つで、 コペルニクスの発見(コペルニクス以前からも指摘されていたが、それの象徴的な意味で)が西洋思想にどのように受け入れられていき、そしてその影響を辿ったものである。 その第1部の翻訳である本書は、ギリシア人の宇宙観からグノーシス主義、キリスト教、ルネサンス期、カント、ドイツ観念論、ロマン主義(シュレーゲルを中心に)のそれぞれの宇宙観が丹念に描き出されている。 ギリシア人は宇宙に崇高さと異質さを見、グノーシス主義の宇宙(天)は神と人間との恐ろしいほど大きな隔たりであったため、悪魔的なものと認識されていて、(エピクロス、ルクレティウスなども宇宙は思い |
魔女・産婆・看護婦―女性医療家の歴史 (りぶらりあ選書)価格: 2,310円 レビュー評価:3.0 レビュー数:1 バーバラ・エーレンライクとは、日本では 『ニッケル・アンド・ダイムド?アメリカ下流社会の現実』 でおなじみの、あのエーレンライク。いまも左派の論客として名高いのですが、大昔はバリバリの左派系フェミニストとしてこういう分野の仕事をしていたとは驚きです。
基本的には <医療の実践者としての女性が、補助的医療労働者の地位に下落させられた> という立場からの著作です。
現代の視点で読み返すと、議論の粗雑さや、「生物学的決定論」憎しのあまり女性の神秘性を少々称揚する描き方が透けて見えたりもするのですが、むしろその熱意に圧倒されて微笑ましいくらいです。
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変化の原理―問題の形成と解決 (りぶらりあ選書)価格: 2,625円 レビュー評価: 5.0 レビュー数:1 システム論は、愚にもつかない(腹もふくれない)抽象理論ではなく、今日から役に立つ抽象理論なのである。 一見「解決策」に見える努力が、かえって問題を維持させたり、悪化させたりすることを我々は知っている。問題は、ループしている、悪循環を形成している。ほとんどどうしようもなく見える事態が、実はシステムとして捉えることで、ちょっとした介入で、ループ自らが問題を解いていってくれることがあるのだ。あと、メタファーで考えるのも、脳内のインタラクションから、家族や組織、社会制度まで一環して、変化やメンテナンスを考える基盤をシステム論は提供してくれる。 この書は心理療法にシステムの概念を結実化させ |
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